ケアマネージャーが思うことを呟いていくブログ

現職ケアマネ、前職社会福祉士、介護福祉士が福祉、医療、その他興味があることを書き捨てるだけの自己満ブログ

相談員とケアマネの業務はどう分担すべきか

施設相談員も施設ケアマネも、施設の「何でも屋」といわれているところは多く、「とりあえず何かあったらこの人たちに任せればいいや」と上の立場の人からも現場の職員さんからも思われることが多い。
もちろん「私はベッドコントロールしかしない」、「ケアマネジメントしかしない」のでは施設が回らなくなる現状があって、かつある程度計画を立てて行動できる分、現場の職員さんよりは自由に動ける分、ある程度は便利屋さんにならざるを得ないところはある。
しかし、「何でも屋」で終わっていい職種ではない。

相談員とケアマネは、ベッドコントロールをする、ケアマネジメントを行うというある程度明確な区分けがある一方、その他の線引きが難しい部分で、より細かなコミュニケーションが求められる。
そこで、片方の力が強い、もしくは弱すぎて頼りにならない場合、その中間の仕事をどちらかがほとんど担うことになるケースも珍しくない。

相談員とケアマネの業務の分担については施設それぞれあると思うが、根拠に基づいた判断で分担されていないと、不満の原因にもなる。

基本的に、両者とも相談援助職であり、施設と相手を結びつける職種であるが、各専門職ではその対象となる相手は異なる。

相談員は、
「施設と施設外の機関や人」を結びつけ、
ケアマネは、
「施設と入居者」を結びつける
と私は考える

つまり、入居予定者はまだ「施設外の人」であり、相談員は入居(=施設と結びつける)ことが仕事となる。
入居後は、ケアマネは入居者と施設(人的、物的資源)と結びつけることが仕事となる。

施設入居後は、施設外(家族、役所、病院など)の窓口は相談員、入居者が入居中の生活のために必要なことはケアマネ、と役割り分担ができるかもしれない。

その他に極端な例としては、
施設外の草むしりを相談員が行なうことも一見雑用だが、施設の見映えを良くして外部からのイメージを良くする(=外部と施設の結び付きを円滑にする)と考えれば大切な業務となる。
草が生えて歩けない中庭の草を刈って、散歩コースをつくることで、利用者のリハビリやリラクゼーションの場となれば、これも一種の資源の開拓になりケアマネの立派な業務の一つとも考えられる。

この極端な場面でも、大事なのは何を目的として行うか、だと思う。
相談員は、施設のためになにができるか、
ケアマネは、利用者のためになにができるか、
を考えることで、自然と役割り分担はできてくると思う。