ケアマネージャーが思うことを呟いていくブログ

現職ケアマネ、前職社会福祉士、介護福祉士が福祉、医療、その他興味があることを書き捨てるだけの自己満ブログ

職員は仲良くあるべきか

年が明けたと思ったら早くも2月が半分を過ぎようとしている。
そろそろ新年会も落ち着いてくる頃だ。

親睦を目的に忘新年会が開かれる職場も多いだろう。
職員間の仲が良くなれば、業務もスムーズに回るという考えで、飲み会や食事会を開く職場もあるはずだ。
しかし、その考えは正しいのだろうか。

もちろん、仲が悪いよりは良いほうが良いに決まっている。
それはそうなのだが、職員間の仲が良いことと業務がうまくまわるということとは、必ずしもイコールではない。

なぜなら、職員が同じ職場に集まるのは、ワイワイ楽しくお話をするためではなく、同じ目標をもって同じ信念のもとに行動するためだからである(対人支援の専門職の場合)。

同じ方向に向かって業務に取り組み、業務上必要なコミュニケーションがとれることで職員間に信頼関係が生まれれば、後から自然に仲が良くなってくるだろう。

逆に、いくら仲が良くても、仕事の方向性や熱量に差があれば、片方が引いてしまう。

職場は、学生の頃のような同年齢の仲良しグループではない。
年齢も性別も、生活歴も価値観も全く異なる集団が、「仲が良い」という理由だけで一致団結できる訳はない。
仮に、「仲が良い」という理由だけで一致団結しているとしても、その団結は非常に脆く、少しの感情の行き違いですぐに壊れてしまう。
これは、身をもって経験している人が多いだろう。


では、どうすれば、同じ目標をもって、同じ方向に向かって行動することができるのだろうか。

これは職場によって解決策は異なるだろうが、
全ての職員が責任をもち、当事者意識をもつことがヒントになると考える。

何かしらの部分で業務に責任を持っている職員は、他の業務に関しても関心を持つことができる。
なぜなら、自分の担当する業務にも関心をもってほしいからだ。

逆に、全てリーダーや主任が決めて職場を動かしている職場では、下の(立場的にという意味で)職員は「自分はとりあえずお金がもらえれば良い」など考え、完全に部外者のポジションになってしまう。「自分の意見なんて聞いてもらえない」と思ってしまうからだ。

この考えが、団結にとって最も壁となる。
また、ただ責任を押しつけるだけでは逆効果で、
「自分もこのチームで責任を担っている」「自分の意見が通る、自分もこのチームの一員だ」という意識をチームメンバー全員が持てるように、責任を与える側の人間がコントロールすることが重要となる。


こうしてチームの全員が当事者意識をもった上で、方向性を合わせる。
これは、全体を引っ張るリーダーが必要だ。
これに関しては、リーダーとしての素質が必要なので、どこの職場でも完璧なリーダーがいることは難しいかもしれない。

しかし、チーム全員が当事者意識をもち議論を続けることで、チームの中からそんなリーダーが生まれる可能性はある。
そのパターンで生れたリーダーの方が、チームからすでに認められているという意味では効果的かもしれない。


まずは、経験年数関係なしに、全員がその能力に応じて何かしらの責任を担い、チームで議論をおこなうことで、少しずつでも雰囲気は変わってくると思う。