ケアマネージャーが思うことを呟いていくブログ

現職ケアマネ、前職社会福祉士、介護福祉士が福祉、医療、その他興味があることを書き捨てるだけの自己満ブログ

資源力

介護施設では、いろいろな職員が集まり、知識や能力もそれぞれだ。

どの施設でも、現場事務職関わらず職員の質の向上は急務と感じているだろう。

しかし、質の向上のためにはまとめ役が必要であり、まとめ役の担当は施設ごとに異なる。

しかし、ケアマネージャーの役割から考えると、その担当はケアマネージャーであるべきでは、と感じる。

そのケアマネージャーの役割とは、資源の開発・質の向上である。



在宅の場合、フォーマル・インフォーマル、利用者本人の周り全ての物が本人を支える資源になりうる。

もし、必要な資源が周りにない場合、資源を作る、もしくは資源を作る働きかけをすることも、ケアマネージャーの役割である。


施設の場合も同様であるが、施設(介護保険施設)の場合は施設内でサービスを完結させるのが基本である。
そのため、居宅介護に比べて資源の量は限られる。

施設内の資源として、例えば物的資源(施設設備など)や人的資源(各種職員など)があげられる。

もし、施設での介護で補充すべき資源があれば、補充するべきである。

その意味で、施設介護の最も重要な職員という資源のレベルが、もしも利用者や入居者にとって足りないものであれば、レベル向上させる、もしくはレベル向上のために必要なことを行うべきである。

しかし、ケアマネ個人だけの力でどれだけレベルアップできるかは、たかが知れていると考える人も多いだろう。

レベルアップのための具体的な例をあげると、担当者会議こそが、そのベストな機会だと思う。

『ケアマネはリーダーなのか』でも書いたように、

担当者会議では、
リスクの視点を持ち、そのリスクを回避するためにどんなサービスが必要か。
そのサービスが現在行われていないことなら、どうすれば行えるようになるか。
リスクの視点に立つことができると、関係職種がそれぞれしなければいけないことを考える。
なるべくなら、誰でもリスクは避けたいからだ。

カンファレンスで決まったことができていなければ、リスク管理ができていないということでヒヤリハット報告書をあげる。
これは、担当現場職員があげることが理想だ。
できるようになるまで、何度でもしつこくあげる。
ケアの定着のためには、しつこさが有効だ。


具体的対策は職場ごとに異なるが、
ケアの質の向上のために全体の勉強会を開くよりも、
このような一つ一つのケアを確実にできるようにしていく地道な作業の積み重ねが、かえってケアの質の向上の近道であると思う。

そして、ケアの質が上がれば更に多くのリスクを回避することができ、利用者入居者や家族の満足につながり、更には結果として職員の業務の負担を減らすことができると考える。